目次

適用範囲および本仕様書の概要

基板設計仕様(デザインルール)

レイヤー数(層数)

基板外形寸法

基板外形形状

内部切り抜き

スリット(内部切り抜き)

ガーバーデータ記載方法

銅箔パターン

最小パターン幅

最小クリアランス(最小絶縁距離)

最小ランド(パッド)間距離

最小アニュラリング太さ

スルーホール端から銅箔への最小距離

基板端から銅箔への最小距離

BGAパターン

ベタパターン

ソルダーレジスト(ソルダーマスク)

塗布面

ガーバーデータ指示

ソルダーレジスト最小幅

ソルダーレジスト最小クリアランス

ソルダーレジスト禁止領域

ソルダーレジスト開口から周囲パターンまでの距離

一般的なソルダーレジスト範囲(参考)

ドリル(穴)

穴径指示方法

最小穴径

最大穴径

スルーホール(穴内壁メッキ)

ノンスルーホール

長孔

角穴

端面スルーホール

基板端から穴端までの最小距離

穴端から穴端までの最小距離

シルク印刷

印刷面

シルク最小幅

シルク最小クリアランス

シルク禁止領域

Vカット

基板データ

★製造基準

基材

材質

基板厚さ

外形公差

外形加工

反り

Vカット

銅箔

純度

銅箔厚さ

銅メッキ厚

ランド(パッド)表面処理

出来栄え

ソルダーレジスト(ソルダーマスク)

ソルダーレジスト色

ソルダーレジスト厚さ

出来栄え

ドリル(穴)

スルーホール銅メッキ厚

シルクスクリーン印刷

シルクスクリーン印刷色

出来栄え

弊社印刷文字

製造工場

適用範囲および本仕様書の概要
本仕様書は宇浦商事が販売するプリント基板(FR-4標準リジッド基板)に適用します。
最低発注㎡数は0.001㎡となっております。

お客様から提出されるデータに個別の製造仕様書が添付されている場合でも本仕様書の内容が優先されます。
個別に調整の必要な仕様については、予め弊社担当者とご調整ください。

基板設計仕様(デザインルール)」では、お客様が基板設計を行う上で順守していただく内容を記述しています。
製造基準」では、基板製造した際の仕上がり状態や公差等の基準を記述しています。

基板設計仕様(デザインルール)
・レイヤー数(層数)
片面(1層)・両面(2層)・4層・6層
(特注で20層までの製造可能ですので、ご希望の際はお申し付けください。)

・基板外形寸法
基板外形サイズは、X軸・Y軸のそれぞれの最大サイズを表します。
最小: 10mm×10mm
最大: 700mm×550mm
※最低発注㎡数は0.01㎡となっております。

基板外形状
長方形・正方形が【標準】、その他の形状
下図はその他の形状例

※カスタム形状において突起部を設ける場合、突起の幅は3mm以上を推奨いたします。
それより細い突起は割れが発生する可能性があります。

スリット加工、内部の切り抜き、直径6mmを超える穴
該当するもの

※直径2.0mmまたは1.0mmの回転刃でカットするため、直角にくり抜いた場合などは丸みを帯びたカーブとなります。
特に面付けの際は、刃の直径2mmを考慮して外形(ルーターの軌道)を設計してください。捨て基板部の切り抜きに関しては、適宜工場で切り抜き形状を調整します。

※銅箔のある部分に内部切り抜きを施すと、スルーホール(穴壁メッキ)となる場合があります。
確実にノンスルーホールとするために、切り抜きの周囲0.3mmの銅箔を除去してください。

スリット

スリットは、直径2.0mmまたは1.0mmの回転刃(ルーター)で加工します。
標準幅: 2.0mm以上
最小幅: 1.0mm 
※加工幅2.0mm未満の場合、製造数量や加工箇所に応じて追加料金がかかる場合があります。

ガーバーデータ記載方法
外形は0.01mm以下の細い線で外形を描画いただくことを推奨します。
寸法や補助線など、実際のルーター加工に関係のない線は描かないでください。

銅箔パターン&クリアランス


・最小パターン幅
0.125mm(銅箔35um)【標準】
0.10mm(銅箔18um)
0.18mm(銅箔70um)
0.20mm(銅箔105um)
0.076mm(銅箔18um)【オプション】

※銅箔で文字・記号を書く場合など、回路として使用していない部分についても同様です。
 上記寸法が守られない場合、銅箔屑が発生しショートの原因となることがあります。

 ・最小クリアランス(最小絶縁距離)
0.125mm(銅箔35um)【標準】
0.10mm(銅箔18um)
0.18mm(銅箔70um)
0.20mm(銅箔105um)
0.076mm(銅箔18um)【オプション】
0.15mm(銅箔35um)【超特急対応時】

※銅箔で文字・記号を書く場合など、回路として使用していない部分についても同様です。
また、同電位の銅箔パターンについても同様です。
上記寸法が守られない場合、銅箔屑が発生しショートの原因となることや、パターン部分に亀裂が走ってしまい断線の原因となることがあります。
スペースに余裕がある箇所では、できる限りクリアランスを広く取ってください。
上記最小値で平行線が多数配置されている場合や、ベタ・信号線間が上記最小値に設定されている場合などは製造の歩留まりが非常に悪くなることがあり、
納期やお見積もり額に影響が出ます。
特にアンテナ等の螺旋パターンは、追加費用の対象となることがあります。

 ・最小ランド(パッド)間距離

(オレンジ色はレジスト未塗布部(ランド部分))
0.125mm(銅箔35um)【標準】
0.10mm(銅箔18um)
0.18mm(銅箔70um)
0.20mm(銅箔105um)
0.076mm(銅箔18um)【オプション】
0.15mm(銅箔35um)【超特急対応時】

ICのパッド間など、レジストが塗布されていない銅箔同士の距離です。
基本的に最小クリアランス(最小絶縁距離)と同じですが、半田ブリッジ等を防ぐために更に余裕を持った設計をお願いいたします。
推奨値: 0.20mm(銅箔18um/35um) / 0.30mm(銅箔70um) / 0.40mm(銅箔105um)

最小アニュラリング太さ

標準値: アニュラリング太さ0.20mm以上
(例:穴径0.8mmの場合、1.2mm以上のパッド径が必要)
※パターンに余裕がある場合は0.3mm以上を推奨します。

アニュラリングが上記のサイズに満たない場合、穴径を調整して(小さくして)製造する場合が
ありますのでご注意ください。

<例外事項>
穴径0.3mm以下のVIAの場合: アニュラリング太さ0.10mm以上 
 (ただし、銅箔厚さ35um以下の場合に限る)
 (例:穴径0.3mmのVIAの場合、0.5mm以上のパッド径が必要)
 ただし、仕上がり穴径は、設計値より小さくなる場合があります。
 ※パターンに余裕がある場合は0.2mm以上を推奨します。
片面基板におけるノンスルーホール: アニュラリング太さ0.10mm以上
 (例:穴径0.7mmのノンスルーホールの場合、0.9mm以上のパッド径が必要)
 ※パターンに余裕がある場合は0.2mm以上を推奨します。
内層アニュラリング太さ0.10mm以上
 (例:穴径0.3mmのVIAの場合、0.5mm以上の内層パッド径が必要)
 ※パターンに余裕がある場合は0.2mm以上を推奨します。
④端面スルーホール: アニュラリング太さ0.50mm以上

・スルーホール端から銅箔への最小距離
 0.2mm (内層など、アニュラリングのないスルーホール)

・基板端から銅箔への最小距離
 0.5mm

BGAパターン
BGAなどでφ0.4以下のパッドがある場合は、銅箔厚さ18umを推奨いたします。
特に、φ0.3以下のパッドがある場合、銅箔厚さ35umで製造するとパッドサイズが大幅に小さくなり、実装不良が発生する恐れがあります。

ベタパターン
ベタパターンの周囲はエッチング時に銅箔が溶けにくい場合がありますので、パターン・ベタ間距離やランド・ベタ間距離は本項に記載の値よりできる限り大きく設定してください。
片面のみベタパターンとする場合や、両面の銅箔残存率に差異がある場合は、基板に反りが発生する可能性があります。
メッシュパターンは、線幅0.25mm以上、間隙0.25mm以上としてください。

ソルダーレジスト(ソルダーマスク)

塗布面
両面【両面基板の場合、標準】・片面【片面基板の場合、標準】・なし

ソルダーレジストガーバーデータ指示
ガーバーデータの指示はネガデータとします。
レジスト開口(レジストを塗らない)部分をガーバーデータで指示します。

・ソルダーレジスト最小幅
レジスト緑色・銅箔35um以下 ・・・ 0.1mm
レジスト緑色・銅箔70um以上 ・・・ 0.15mm
レジスト緑色以外・銅箔35um以下 ・・・ 0.15mm
レジスト緑色以外・銅箔70um以上 ・・・ 0.20mm

・ソルダーレジスト最小クリアランス
レジスト緑色・銅箔35um以下 ・・・ 0.1mm
レジスト緑色・銅箔70um以上 ・・・ 0.15mm
レジスト緑色以外・銅箔35um以下 ・・・ 0.15mm
レジスト緑色以外・銅箔70um以上 ・・・ 0.20mm

・ソルダーレジスト禁止領域
スルーホール・ノンスルーホールの周辺0.05mm以上はレジスト開口としてください。
(穴の直径+0.1mm以上のレジスト開口)
ただし、VIAに関しては、穴がレジストで埋まっても問題ない場合に限り、レジスト開口は必要ありません。

・ソルダーレジスト開口から周囲パターンまでの距離
0.1mm以上
レジスト開口部(ランド等)の周囲にある信号線やベタなどの導体露出を防止するため、レジスト開口部から少なくとも0.1mm離した位置に信号線等を配置してください。

・一般的なソルダーレジスト範囲(参考)
レジストの印刷ずれなどを考慮して、ランドサイズより少し大きめにレジスト開口の指示をします。
一般的な代表値を以下に記載します。
(例1)ランドサイズφ1.0の場合 レジスト開口はφ1.1(片側0.05mmの余裕を持たせる)
(例1)ランドサイズ□1.0の場合 レジスト開口は□1.1(各辺0.05mmの余裕を持たせる)

以下の場合は、製造前のデータ編集でレジストサイズを調整することがあります。
①レジスト開口のサイズが小さく、ランドにレジストが被る恐れがある場合
②レジスト開口のサイズが大きく、周囲のパターンやベタの導体が露出する恐れがある場合

なお、①について、オーバーレジストをご希望の場合は、必ず事前にご連絡ください。

・ドリル(穴)
・穴径指示方法
穴径は、仕上がり寸法(直径)で指示してください。
なお、仕上がり寸法とは、はんだレベラー処理前の穴径を指します。
はんだレベラーで穴径が小さくなることをご考慮ください。

・最小ドリル径
0.25mm【標準】・0.15mm(スルーホール)【オプション】・0.1mm(ノンスルーホール)【オプション】
ただし、アスペクト比8:1となる板厚に限ります。

・最大ドリル径
 6.0mm
上記を超えるサイズの穴はルーター加工となります。

・スルーホール(穴内壁メッキ)
多層基板の穴は基本的にスルーホールとなります。
スルーホールには両面にランド(パッド)・アニュラリングを設けてください。
片面のみにランドがある場合、ほとんどのケースでノンスルーホールになります。
(穴径や基板厚さ、製造バラツキ等の要因によりスルーホール・ノンスルーホールのどちらになるか保証されません。)

<ご注意事項>
ドリルデータやレポートファイルでスルーホール・ノンスルーホールの指示をされても無視されます。
スルーホール・ノンスルーホールは基本的にランドの有無で自動的に決まります。

・ノンスルーホール
2層以上の基板にノンスルーホール(メッキ無し穴)を空ける場合は、穴の周囲0.30mmには銅箔を配置することはできません。
(基本的に部品のランドは全てスルーホールにされることをお勧めいたします。)

(青色:ノンスルーホール、緑色:銅箔パターン(レジスト塗布不問))

長孔
<制限事項>
・穴径(長穴の短手方向)は0.5mm以上としてください。
・長手方向の寸法は穴径(短手方向)の2倍以上としてください。
 2倍未満の場合は、ドリルの中心が定まらず、歪な長孔形状となります。

<指示方法>
長孔(長穴)はデータ形式ごとに以下のように指示していただくことを推奨いたします。

ドリルデータがエキセロン形式(NC)の場合:
以下のいずれかの方法で長孔を描画してください。
1. 0.1mm程度の間隔で穴(上図青色)を並べ、外形レイヤー(上図赤色)で長孔の形状を縁取りする。
2. 穴は中心のみ、または両端+中心で指定し、外形レイヤー(上図赤色)で長孔の形状を縁取りする。
3.0.1mm程度の間隔で穴(上図青色)を並べる。外形レイヤーには指示なし。【CADの制約で外形レイヤーに長孔形状を描画できない場合のみ】

ドリルがガーバーデータの場合:
ドリルレイヤーに長孔の形状を描画します。
また、上記「ドリルデータがエキセロン形式(NC)の場合」と同様の方法で設計していただいても差し支えありません。
※CADの制約等により、上記が実現できない場合は、お見積もりの際にその旨をお申し付けください。

<注意事項>
 ドリルデータやドリルレポートの穴径指示に、穴寸法のみ記載いただいても製造には反映されませんのでご注意ください。
 ドリルマップ等や寸法図、PDF図面等に穴形状の指定があっても製造には反映されません。

・角穴
ドリル(回転刃)で穴開け加工しますので、角穴は加工できません。
長穴等に置き換えて設計してください。

・端面スルーホール
端面スルーホールの加工が可能です。
(特殊加工のため追加費用が発生します)
端面スルーホールにされる箇所は、外形線上にスルーホール(ランド必要)を置いてください。
長孔(長穴)で端面スルーホールを形成することも可能です。

・基板端から穴端までの最小距離
 1.5mm
 ただし、基板のクラック(割れ)や欠けを許容いただける場合は0.5mmまで対応可能です。

・穴端から穴端までの最小距離
 0.20mm

シルク印刷
印刷面
片面【標準】・両面・なし

シルク最小幅
0.127mm (推奨:0.2mm)
※上記は「印字ができる」太さです。
実際の印字幅はインク流れや滲みにより少し太くなることがあります。
シルク印刷で文字を書く場合は文字高さ1mm以上を推奨します。(数字・アルファベット)
また、明朝体のようなフォントは部分的に線が細いため、最も細い部分が上記の値になるようにしてください。
抜き文字(シルク塗りつぶした枠の中に文字を抜く場合)については、少なくとも0.2mm以上の太さを確保してください。

シルク最小クリアランス
0.127mm

シルク禁止領域
レジスト開口部および周囲0.05mm以内はシルク印刷できません。
基本的に上記の範囲は、製造前のデータ編集にてシルクカット(シルク削除)されます。
ただし、レジスト開口サイズが大きい場合などはシルクカットが行われない場合もありますので、シルク印刷したく場合は設計段階でシルク印刷を削除してください。

ノンスルーホール・スルーホール周辺0.2mmはシルク印刷禁止とします。
(インクがドリル穴に流れ込む可能性があるため)
また、基板端から0.3mmの範囲、ランド(パッド)から0.3mmの範囲は印刷できない場合があります。

特にランド(パッド)周囲0.1mm以内にシルク印刷を行う場合、シルク印刷ズレ、シルクインクの滲みなどによってランド上にインクが載る恐れがあります。ランド周囲にシルク印刷される場合は、上記リスクを許容の上おこなってください。

Vカット
基板厚さ0.6mm~2.0mmの基板にVカット加工することができます。
ただし、1.0mm以下の厚さの場合、Vカットの溝の深さにバラツキが発生する可能性があります。

Vカットの指示は外形データに描き、Vカットに対して「←V-CUT」と指示します。

CADの制約等により「←V-CUT」の文字を挿入できない場合は、無くても構いません。

Vカットを外形データに描画できない場合、独立したVカットデータ(ガーバーファイル)としていただいても差し支えありません。

Vカットは必ず基板外形を突っ切る必要があります。ジャンプVカットはできません。

基板のX軸またはY軸に平行でなければなりません。

Vカットの分割線は0.5mm程度の太さで描画してください。
(Vカットの刃幅は一定ですので、描画太さを変更しても実際の加工に反映されません。)

上記「間違った例」の方法で面付けしたい場合は長穴やミシン目をご併用ください。

ミシン目による面付けは、専用のレイヤーを起こさず、従来のドリルレイヤーに孔または長孔で描画します。

なお、ユニクラフトではルーター切り出しによる面付けは行っておりません。

・基板データ
全てのデータは部品面視(第1層面視)の透過図としてください。

ガーバーフォーマットは拡張ガーバー(RS-274X)またはGerber X2としてください。

ドリルファイルはエキセロン(NC)形式を推奨いたします。この場合、できる限りドリルの穴径情報が座標ファイルに埋め込まれている形式としてください。

各レイヤーのガーバーデータを以下のファイル名に変更するか、ファイル名とレイヤーの対応表を作成ください。
(不要なレイヤーのファイルは添付していただく必要はありません。)

・ptn_top.grb :部品面(第1層)銅箔パターン
・ptn_sec.grb :第2層(内層) 銅箔パターン
・ptn_thi.grb :第3層(内層) 銅箔パターン
・ptn_fou.grb :第4層(内層) 銅箔パターン
・ptn_fiv.grb :第5層(内層) 銅箔パターン
・ptn_btm.grb :半田面銅箔パターン
・res_top.grb :部品面レジスト
・res_btm.grb :半田面レジスト
・slk_top.grb :部品面シルク印刷
・slk_btm.grb :半田面シルク印刷
・outline.grb :プリント基板 外形
・dri.grb :ドリルファイル(スルーホール・ノンスルーホール混在可)
・NPTH.grb :ドリルファイル(2層以上の基板でのノンスルーホール)
※スルーホールと分離して出力される場合のみ
※強制的に拡張子を”.grb”に変更してもデータに問題は起こりませんが、管理上の不都合等がある場合は、”.grb”以外の拡張子でも問題ありません。

<ガーバーデータ推奨設定・非推奨設定>
・360度アーク(円弧)は、推奨いたしません。
 180度のアークを連結して描画することを推奨いたします。
 360度アークを利用する場合は、必ずガーバーデータ中にG75コマンドを埋め込んでください。
 (レポートファイルでの指示は不可です)

・ポリゴンの利用は推奨いたしません。
線の塗りつぶしで描画することを推奨いたします。

★製造基準

基材 材質
プリント基板の基材はFR-4( ガラス布エポキシ樹脂銅張積層板)とします。

基板厚さ
1.6mm【標準】・1mm・1.2mm・2mm
※以下の板厚も製造可能です。メールでお問い合わせください。
0.2mm(片面または両面基板)・0.4mm(片面または両面基板)・0.6mm(片面または両面基板)・0.8mm・2.4mm・3.2mm・4mm・5mm・6mm

板厚公差:±10%(厚さ1mm以下の基板は±0.1mm
ただし、4層以上に基板については、コアとプリプレグ、銅箔厚の組み合わせで合計厚さが決まるため、ご指定いただいた基板厚さから中心値(狙い値)がずれます。板厚公差は中心値からの公差といたします。

外形公差
±0.3mm
ただし、基準穴(※)がない場合は、±0.6mm
※基準穴:外形加工時に基板を固定するための穴。
     基板の対角2箇所以上に、φ2.0以上の穴(ノンスルー・スルー)が必要。

外形加工
基板外形はルーターで切り抜きますので、凹部の角は丸みを帯びた形状となります。

基板内部に四角い穴を開ける場合も同様です。
周辺のパターンの配置などを見てルーターの軌道を決めます。(内側に食い込む、または外側を通る)
ルーターの軌道にご指定がある場合は、ガーバーデータ作成の段階で角にR1.5を持たせて完成形状を指定してください。

反り
基板の反りは長手方向の長さの1.5%または1mmのいずれか大きい方の値以下とします。
ただし、以下の基板を除きます。
・厚さ1.6mm未満の基板
・Vカットやルーター切り抜きがある場合
・部品面・半田面の銅箔残存率が大きく異なる場合
・部分的なベタがある場合
・基板サイズの縦横比が1:3を超える細長い基板の場合
・その他、設計的に反りが発生しやすい場合

Vカット
Vカット幅: 約0.5mm (厚さ1.6mmの基板に於いて)
Vカットの切り始め、切り終わりの付近などに、位置決め用の穴(φ0.5.程度)を開けることがあります。

銅箔 純度 
銅箔の純度は99.5%以上とします。

銅箔厚さ
外層: 35um【標準】・18um・70um・105um・140um・175um・210um・245um・280um・315um・350um
内層: 35um【標準】・18um・70um・105um【オプション】・140um【オプション】

銅メッキ厚
10~20um

ランド(パッド)表面処理
ランド表面処理とは、ランド(パッド)など銅箔がむき出しになっている部分(レジスト未塗布部分)の表面処理方法のことです。
HASL(有鉛半田レベラー)【標準】・ENIG(無電解ニッケル/置換金メッキ)・Lead Free HASL(無鉛半田レベラー)・水溶性プリフラックス・電解金メッキ

<HASL(有鉛半田レベラー)>
鉛入りハンダ処理です。
半田ごてで実装する場合など、一般的に使われている処理方法です。
表面の凹凸が比較的大きいため、自動実装には不向きです。
また、スルーホール内部にも半田が付着しますので、穴径が指定値より小さくなります。
 (穴径は半田レベラーの厚さを含まないサイズで管理いたします。)
また、0.5mm以下の穴は半田で埋まる場合があります。
 穴径公差が厳しい場合や、小さいサイズの部品穴がある場合、BGA部品がある場合は、ENIGまたは水溶性プリフラックスをご選択ください。

 <ENIG(無電解ニッケル/置換金メッキ)>
表面をメッキ処理し、酸化を防止しています。
表面の凹凸が小さく、表面実装やハンダ量の調整が必要な自動実装に向きます。

<Lead Free HASL(無鉛半田レベラー)>
鉛フリーハンダ処理です。
HASLと見た目はほとんど変わりませんが、鉛フリーハンダは融点が高く、手ハンダはHASLより難しいのでご注意ください。
表面の凹凸が比較的大きいため、自動実装には不向きです。
また、スルーホール内部にも半田が付着しますので、穴径が指定値より小さくなります。
 (穴径は半田レベラーの厚さを含まないサイズで管理いたします。)
また、0.5mm以下の穴は半田で埋まる場合があります。
 穴径公差が厳しい場合や、小さいサイズの部品穴がある場合、BGA部品がある場合は、ENIGまたは水溶性プリフラックスをご選択ください。

<水溶性プリフラックス>
銅箔の上に防錆用の水溶性プリフラックスを塗布します。
水溶性プリフラックスは無色透明なので見た目は銅箔がむき出しになっているように見えます。
表面の凹凸が小さく自動実装に向きますが、長期保存できませんので1ヶ月以内にご使用ください。

<電解金メッキ>
電解金メッキはENIGよりも機械的強度が強いため、カードエッジコネクタとして使う場合などに適します。
電極を接続するため、メッキ部から基板端面に配線を延長させていただきます。(写真のランド下部の細い線)
電解金メッキ処理は基板端にあるランドにしか適用できませんので、それ以外はENIG(無電解ニッケル/置換金メッキ)で処理いたします。

出来栄え
ランド部分は銅メッキの露出なきこととします。
銅箔の欠けはパターン幅の2/5までとします。

ソルダーレジスト(ソルダーマスク)
ソルダーレジスト色
緑色【標準】・青色・黒色・赤色・白色・黄色
※4層以上の基板では内層パターンの影響で黒ずんだ色になることがあります。

ソルダーレジスト厚さ
16um程度

出来栄え
銅箔部分のソルダーレジストは、銅箔に達する傷、剥がれ等がないこととします。
レジストの印刷ズレは±0.1mmとします。

ドリル(穴)
片面基板は全てノンスルーホールとなります。

2層以上の基板は、基本的にスルーホール(メッキ有り穴)とします。
ただし、両面にランド(アニュラリング)の無い穴はノンスルーホールとなります。
2層以上の基板で片側にしかランドの無い穴は、スルーホール/ノンスルーホールのどちらも保証されませんので、できる限り避けて設計していただけるようお願いいたします。

4層以上の基板についても、スルーホールにされたい穴には、必ず表層に(部品面・半田面ともに)ランドを設けてください。
例えば、4層基板でL2からL3に信号を通すVIAにも、L1,L4にランド(アニュラリング)が必要です。

穴径公差:±0.075mm(スルーホール) 、 ±0.05mm(ノンスルーホール)

穴径公差は上記の値で固定です。
ドリルデータやレポートファイル、穴図面、ドリルマップなどで公差指定されても製造には反映されません。
上記公差に合わせて穴径の中心値(狙い値)を調整してください。

スルーホール銅メッキ厚
10~20um

シルクスクリーン印刷

シルクスクリーン印刷色
白色【標準】・黒色・黄色

出来栄え
文字が識別できることとします。

弊社印刷文字
ULマーク・製造上の管理番号・ロットなどを印刷しても良いこととします。

製造工場
特に記載なき場合は、海外または国内のUL認定工場にて製造します。